区分マンションの売却、「リフォームしてから売るべき?」という落とし穴

不動産を売却するとき、売主様が一番気にするのは「いくらで売れるのか?」という点です。
そしてその価格を少しでも上げたい、買い手に好印象を持ってもらいたいという気持ちから、「リフォームしてから売った方がいいのでは?」と考える方が非常に多いです。
特に区分マンションの売却では、築年数が経っていると内装や水回りの劣化が目立ちやすく、「そのままでは売れにくい」と思い込んでしまうケースがよくあります。
しかし実際には、リフォームが売却にとって必ずしもプラスになるとは限りません。
ここでは、実際にあった「水回りリフォームをしたのにトラブルになってしまった区分マンション売却事例」を紹介しながら、売却時のリフォーム判断や注意点について詳しく解説します。
実際にあった事例:水回りをリフォームしたのに配管トラブルで補修請求
ある区分マンションの売主様。
築30年を超えていたため、「古さが目立つと売れにくいのでは?」と考え、思い切ってキッチン・お風呂・洗面台などの水回りをリフォームしました。費用は約250万円。
「これで見た目は新品同様だし、きっと高く売れるはず」と安心して売却活動に入りました。
ところが、無事に売却が成立した後、買主から思わぬ指摘が入ります。
「入居してすぐに水漏れが発生し、調べたところ配管が老朽化している。補修工事に数十万円かかるので、売主に負担してほしい」
表面的には新品同様に見える水回り設備も、マンションの構造上、内部の配管までは交換していませんでした。
買主は「リフォーム済だから安心」と思い込んでいたため、余計に「これは契約不適合だ」と主張する形になったのです。
結果的に売主は、売却後に追加で補修費用を負担することになり、「せっかくリフォームしてお金をかけたのに、逆に損をした」と後悔されていました。
なぜこうしたトラブルが起こるのか?
区分マンション売却において、水回りリフォームがトラブルにつながる理由は大きく3つあります。
1. 「見た目」と「中身」のギャップ
キッチンや浴室をリフォームすると見た目は一新されます。
しかし、給排水管などの内部設備は古いままの場合が多いのです。買主は「新品だから中身も安心」と錯覚しやすく、実際に不具合が出ると「話が違う」と不満が爆発します。
2. 契約不適合責任の範囲
リフォームした部分に不具合があった場合、売主は「知らなかった」とは言えず、契約不適合責任を問われやすくなります。
特に「リフォーム済物件」と広告していると、買主は「新築同様」と期待し、責任追及につながりやすいのです。
3. 買主のニーズとズレるケース
最近は「自分で好みに合わせてリノベーションしたい」という買主も増えています。
その場合、売主が数百万円かけて新品にしたキッチンや浴室は、買主にとって「むしろ余計なもの」になってしまうこともあるのです。
区分マンション売却におけるリフォーム判断のポイント
売主様が「リフォームすべきかどうか」を判断する際には、以下のポイントを押さえておくことが重要です。
- リフォーム費用を売却価格で回収できるか?
- 買主ターゲットは誰か?投資家か実需か?
- リフォームしなくても売れる相場なのか?
- 契約不適合責任のリスクを負いたいか?
一般的には「リフォームして売る」よりも、「現状のまま売る」方が売主にとって有利なことが多いです。
その分価格を少し下げても、結果的に手残りが多くなるケースが少なくありません。
契約不適合責任とその回避策
区分マンション売却で特に注意すべきなのが「契約不適合責任」です。
これは簡単に言うと、「売った不動産に隠れた欠陥があった場合、売主が責任を負う制度」です。
リフォーム済とアピールして売却した場合、買主の期待値が高まる分、ちょっとした不具合でも「これは不適合だ」と主張されるリスクが増します。
回避策としては、
- 契約不適合責任を免責にする条件で契約する
- 売主が知っている不具合は必ず事前に告知する
- リフォーム前に専門家に建物状況調査(インスペクション)を依頼する
といった方法があります。
【よりそい不動産】のサポート
私たち「よりそい不動産」では、単に売却活動を代行するのではなく、
- リフォームすべきかどうかの判断
- 契約条件の設定(免責や特約の活用)
- 複数社への相見積もりで最適な仲介会社を選定
- 売主様にとって不利にならない交渉
といった部分を徹底的にサポートします。
「リフォームした方がいいか迷っている」
「トラブルを避けて安全に売却したい」
そんな方こそ、私たちにご相談いただければ、最適な選択肢をご提案できます。
まとめ:相談しないと損をする区分マンション売却
区分マンションの売却で「リフォームすれば高く売れる」と考えるのは自然なことです。
しかし、実際にはリフォームがトラブルの火種になったり、投資回収できずに損をするケースも少なくありません。
特に水回りリフォームは「表面は新品でも中身は古いまま」というギャップが生じやすく、配管老朽化のようなトラブルを招くリスクがあります。
大切なのは、「自分の物件はリフォームすべきか?しない方が得なのか?」を冷静に見極めることです。
その判断を誤らないためにも、まずは専門家に相談することを強くおすすめします。
👀 このブログを読んだ方はラッキーです。
知らずにリフォームして売却すると損をするかもしれません。
しかし、正しい判断をすれば、余計な出費をせずに安心して売却を進めることができます。
👉 区分マンションの売却でお悩みの方は、ぜひ【よりそい不動産】へお気軽にご相談ください。